#004 Taucher / High Tide and Low Tide


久々のCD紹介です。今回、紹介するのは自ら作曲も手がけるドイツのDJが発するオリジナルCDです。このCDは2枚組でdisk1を"High Tide"、disk2を"Low Tide"と銘打っています。そのタイトルの示す通り、各盤それぞれ音楽性の違いが現れていて、コンセプトが明確な作品に仕上がっています。"High Tide"はアッパーな曲調ながらどこか切ないジャーマントランス、"Low Tide"は落ち着いた感じチルアウトやブレイクスが続きます。

[High Tide]

M3.Bizarre


ループするフレーズでじわじわアゲる1曲。後半へ行けば行くほど上がってきます。

M4. Pictures Of A Gallery


"Low Tide"にも別アレンジで収録されているこのアルバムの代表曲。序盤からピアノのトランシーな曲調で幕開け、オペラのような美しいヴォーカルが差し込むと独特の宇宙的空間が広がる名曲。10分以上もある大作で映画を見ているかの様。

M6. Child Of The Universe


全体のなかでは割とポップ聴きやすいハイライト曲。曲構成がシンプルでかつトランシー。壮大感が一気に解放されます。間に台詞が入ります。映画から抜き取ってきたかのようでクール。"HIgh Tide"の中ではこれが一番好み。M4→M6の流れが素晴らしい。

[Low Tide]

M1. Moon Over Atlantis


静寂の幕開けから徐々に波打つように展開していく"LowTide"。
"High Tide"は壮大な宇宙のイメージを喚起させるが、こちらは地球の豊穣な自然をイメージさせてくれる。

M3. The Man From Cuba


前2曲のチルアウトから一転してノリノリの4つ打ちジャーマントランスに。"High Tide"に近いと思いきや、そうでもなくて、やはり地上の楽園のイメージ。感じ方というのは人それぞれ違うものですが、僕としてはやはり「Hide Tide = 宇宙 、 Low Tide = 地上」のイメージがします。

M5. Outside World


耳触りのいい電子音の高速メロディと、合いの手にインサートされる女性の伸びやかな歌声が作り出す幻想的な曲。そのうえブレイクスも混じってより心地よい。

M7. T-Factor


パイプオルガンのような荘厳な音のソロから入って、リズミカルな4つ打ちの展開に。その間に弦楽器のソロを奏でた後、4つ打ちクロスフェードし壮大な展開に。そしてM8. Pictures Of A Galleryへ繋がっていく。

M8. Pictures Of A Gallery


"Hide Tide"にもあった曲のチルアウト版。派手なキックもブレイクもなく自然な音楽に仕上がっている。それにしてもオペラのようなボーカルの歌唱力はスゴいといいようしかない。テクノというよりはもう環境音楽に近い。癒される。

M9. Cool Vibes


荘厳な音楽体験を経過した後はしっとりとオシャレなチルアウトで締める。




ジャンル:

TRANCE

キーワード:

地上と宇宙の対比

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