4th Day -フィレンツェ〜ピサ〜フィレンツェ-

フィレンツェの朝


今日の朝は慌しかった。早めに朝食を切り上げて、フィレンツェの街へでる。向かう先はウフィツィ美術館。行列が出来るほど人気で朝早くから行く必要があった。
無学なもので、行くまでは知らなかったけど、ルネサンス時代の作品が並ぶ高名な美術館らしい。あの中学の美術でもよくみかけた、ボッティチェッリ『春』Adobe Illustratorのトレードマークにもなっているヴィーナスの誕生がこの美術館に収められているらしい。
美術館に付いた頃はすでに行列は大を成していて、ヴェッキオ橋が見えるところまで延びていた。

大行列


ものすごい長い行列。なかなか進まなくてイライラ。
僕は自分の時間が失われていく実感があるのか待ち時間というのがスゴク嫌い。ちょっと落ち着き無くなってしまう。行列待ちを他の人に任せて、ウフィツィ周辺や至るところに彫られている彫像を撮ったり、本読んだり、お喋りしたり、行列の中にカワイイ外国人を見つけては撮ったり(ストーカーやん。)して時間を潰す。

行列は結局1時間半も待つことになった。

ウフィツィ美術館


ようやく中に入れたウフィツィ美術館
美術館は1Fがショップ、2Fが企画展、3階が常設展という構成になっていた。導線はまず3Fに登るように誘導されていた。何百年も経っているような木造の手すり、絨毯のひかれた階段を登る。

展示された作品は圧倒的。ガイドブックや美術教科書の印刷では表現できない絵の立体感。平面の絵なのに絵が浮き出ているかのように見える。陰影が物凄く計算されている。また、作品は額縁に飾られている絵画や彫像だけでなく、天井を見上げるとそこにも絵が描かれている。あまりの精彩さにため息ついた。中は撮影禁止だったので、様子をお見せ出来ないのが残念だ。

想像よりボリュームが多く、次に見るものが押していたので、それほどゆっくり鑑賞は出来なかったが、それでも1〜2時間はかかった。

花のドゥオモ


気が付いたら予定の時間をかなりオーバー。急ぎ足で美術館を出ると今度はドゥオモへ一直線。ドゥオモの入口は2つある。1つは写真のように祭壇へ入る入口。もう1つはクーポラへつながる入口。クーポラとはドゥオモの最も高いところに取り付けられているドームの事。フィレンツェでは街の遠景を望むとハッキリとわかるように、ドゥオモのドームの建築は特徴的でランドマークのような扱いになている。(2nd Day「ミケランジェロの丘」参照)


どちらも行列が出来ていた。僕らはクーポラへの入口に入る事にした。

長い石造りの階段を登り続けて…

クーポラまでは高さ100mもあり、長い長い階段を登っていく必要がある。エレベーターはなかった。薄暗い石造りの細い螺旋階段を登り続けていく。これはきついなあ。何回ループしただろう。ようやく登りきると、クーポラ内部の翼廊に出た。翼廊から聖堂内部の広大で繊細な空間を見渡す事が出来る。こんな素晴らしいものが見れるとは…。ワイドコンバーター付きのカメラ買っとけば良かった。

道はまだ続き、クーポラの外周に沿って左の翼廊へ行くと、また登り階段が現われた。そこもまた長く延々と登り続ける。ドームになっているので壁が斜めになっているので、長身の僕は自然に体を斜めに傾けながら登る羽目になる。ようやく抜けると、そこはフィレンツェを一望出来る展望台だった。

花の都 フィレンツェ

眼前に広がるフィレンツェの街並み。
実に見晴らしがイイ。登ってきた甲斐があった。

メディチ家は諦めて

時計を見ると12時過ぎていた。この後、昼食をとってメディチ家を見る予定だったが、午後からのオプショナルツアーに間に合わないので諦めて昼食だけにした。そしって、駅前に集合しバスに乗ってピサに向かう。

美しきトスカーナ地方

バスの所要時間は約1時間半。イタリアの美しい田園風景が延々と流れ続ける。




ピサのドゥオモ広場


アーバスはピサのPAに到着。そこから普通のバスに乗り換えてピサのドゥオモ広場に向かった。ピサと聞くとTVの影響のせいか斜塔がぽつんと建っていて、周りには何も無い風景をイメージしていたが、実際は洗礼堂・ドゥオモ・斜塔と3つの建物がズラリと並んでいた。実際見てみると、斜塔より他の2つの建物が立派だ。ツアーの人がこのドゥオモ広場について解説してから、まずは洗礼堂の中に入った。

共鳴和音


洗礼堂の内部は八角形の説教壇があり、その中央に像が祀られている。内壁は円状で見上げるとステンドグラスの窓がいくつか埋め込まれている。天井はドームになっている。方向感覚を失いそうな不思議な空間だった。

しばらくすると、突然にドアが閉めきられた。

何事かと思うと、入口でチケットを切っていた係員が説教壇へ上がりはじめた。お喋りに夢中の観光客に向かって静かにするように促す。そして、静寂に包まれる洗礼堂。そこにいるものの視線は全て係員に向けられた。係員は八角形の一辺を沿うように説教壇を歩き、中央の像に体を向けた。そして、中心の像に向かって低い伸びやかな声を発し始めた。

長く長く、謡うように呼びかける。

すると、声は円柱状の建物、天井のドームを駆け巡り、リバーブする。係員が唄い終わっても声の残響は建物内に響く。長く、長く。そして係員は再び八角形の一辺を歩き、また像に向かって違う音程の声で謡いかけた。まだリバーブが残る声に新しい声が重なり、美しいハーモニーを奏で始めた。

これは『和音』だ。たった一人で和音を作り出しているのである。係員はそのあとも美しい声を重ね。見事な調和を生み出していった。実演が終わると拍手喝采の嵐に包まれた。

ダ・ヴィンチゆかりの大聖堂


続いてはドゥオモの中に入った。中は広々として想像以上に立派だ。中央に巨大なランプ長いワイヤー(?)みたいなもので吊り下げられている。天文学者ガリレオ・ガリレイはある時、これが揺れるのを見て慣性の法則を発見したと言う。









ピサの斜塔を支えよう!

ドゥオモを見終えると一時解散して撮影タイム。この塔に来たからにはこのポージングは必須でしょう。1発で見事に手の角度がピッタリ合わさっていて、お気に入りの1枚になりました。

帰りのバスで

旅行の間、僕とB君はイタリア人(の女の子w)と一度コミュニケーションしてみたいと思っていた。これまで英語で対応していたりとあまり機会はなかったが帰りのバスで、それは訪れた。バスに次々と人が乗っていき、たちまち超満員になる。僕らは一番先に乗っていたので座れた。目の前にカワイイ女の子たちが集まって接近状態になる。友達からイタリアの女の子の写真をお土産に頼まれてたので、この距離ならハッキリ映るだろうと思い、携帯カメラを持ち出す。すると、女の子の一人に気づかれてしまった(なんてカンのいいやつ)。騒ぎ出してしっかりと「ノーノー!」と顔を隠されてしまった。それがきっかけで、イタリア語でコミュニケーションしてみようとB君が言い出して、話が弾むことになった。当然、僕らはイタリア語が出来ないので「指差しイタリア語」を通じての会話になったけれど。

イタリアの子供たち

彼女たちの第一印象としては、中学生高学年〜高校生といった感じ。B君は小学生と言っていた。小学生であの発育の良さはありえんだろ…。まあ、顔は確かに童顔だったけども。で、実際年齢を聞いて見ると、なんと彼女たち14歳!イタリアの子は発育が良すぎです。カップありましたよ。ローマやナポリから遠足で来たそうで。おお、明日以降、僕らの行く所だ。

もう少し話したかったところ、あっという間にバス到着。あまり多くは喋れなかったが楽しい経験だった。別れるとき「チャ〜〜オ♪」と言ってくれましたよ、3回も。妙に仕草が可愛くてヤられました。あかん、14の子供に恋したら犯罪だ。

ちなみ、席の都合で男グループ、女グループと離れていたけど、女の子たちがイタリアの男の子たちの写真を撮ってくれてました。こっちも顔を隠そうとしていますw。

イタリアの子供たち、意外とシャイ

帰路にて

みんな疲れたのか、バスの中でぐっすり眠っていた。キモチ良さそうだったので撮りましたw
この後夕食の時に見せたら、速攻、画像消されたうえ携帯へし折られかけますた。ママン、女の子は怒らせると怖いです

メディチ家礼拝堂

観光バスに乗り換えて、フィレンツェまで戻った。解散後、時間をみるとまだ余裕があったのでメディチ家を見に行くことにした。まだ昼とはいえ、18時過ぎていて礼拝堂は閉まっていた。メディチ家は外観を眺めるだけにして、周辺をブラブラする。このあたりは高級ブラント品(どうせ、偽物だろうけど)の露店が多い。ここに限らず主要観光地はこういうものが多かった。
途中で裏原系のようなカジュアルファッションショップに目が留まり、立ち寄る。オレンジ、緑、白を基調にした南イタリア風デザインのTシャツがなかなか良かったので購入した。これはなかなか気に入りそうだ。

この後、バイキングで夕食をとって、ホテルに戻る。今日もいっぱい歩いた歩いた。
明日はいよいよローマです。


To be continued...