#000 SHPONGLE / TALES OF THE INEXPRESSIBLE


今回紹介するのはシュポングルの 2nd Album「TALES OF THE INEXPRESSIBLE」です。

全体的にエスニック風味が漂うアルバム。
1曲、平均約8分と長めなだけにあって初めと終わりの展開が全く違うなんて事もあります。しかし展開が支離滅裂なわけではなくて、「星の王子様」のような物語風に展開していくのがこのアルバムの凄いところです。

ハイライト数曲のみ紹介しようと思いましたが、どの曲も聴きこめば聴きこむ程じわじわ味が広がっていくようで、ほとんど捨て曲は皆無と言っていい程なので全曲紹介します。各タイトルをクリックすると視聴も出来ます。


出だしからいきなりシュポングルの独特な世界観へ引き込まれます。

縦笛の伸びやかな音色が目の前に異世界の空間を作り出していく感覚におそわれていきます。周りに霧が立ち込み目を閉じると見たこともない風景が見えてきそうです。

いや、冗談ではなくホントに。


エスニック風のTrack1から一転してイスラムに。
流れは崩れていないのですが、グシャグシャに加工された音使い、怪しげな男性ヴォーカルの声がヤバイです。シュポングルの独特な音使いの天才性が発揮されている1曲でもあります。


出たしから裏で何かぶつぶつ何か喋っています。時々、ハウリングに近いようなSEが入ります。ノイズを気持ちよくしたようなダブと縦笛のような音色が気持ちよく絡み合っていきます。


落ち着いた女性ヴォーカルが入るアフリカンな展開。本当にこのアルバムは世界をしているような錯覚に陥らせてくれます。


中盤におけるハイライト曲。曲調が伸びやかなリズム→三連符→ラテンハウスと最もめまぐるしく展開していく面白い曲。全曲のなかで最もわかりやすくダンサブル。

ちなみ、Frisbeeとは麻薬の名前らしいw


前曲とうってかわてって、いつものシュポングルライクな展開。まったり出来ます。が、やっぱりこれも前曲ほど劇的でないにしろ、途中から曲調に一貫性をもちつつも激しい展開になります。


僕がシュポングル強く推す理由。それはこのラスト3曲があるから
インドネシアの浜辺で夕陽が沈むのを眺めながら黄昏るような切ない曲。タイトルが素敵。訳はあまり自信ないけど「かつて、最高の幸せに気付いた海」かな。


11分にもわたる大作曲であり、最も美しくかつ盛り上がるクライマックス曲。短い視聴版ではその真髄は味わえないだろう。まさしく「完成」された曲。シュポングルの集大成ここに極まれし!

9.Flute Fruit


爆発したエネルギーを吸収するかの如くのエンディング。
全曲を通して、この曲を聴き終えたとき、あなたは世界を旅したかのような、または長い長い物語を読み終えたかのような充実感を感じるであろう。
いかがでしたか。こんな感じでどんどんレビューしていこうと思います。
余談になりますが、3年ぶり、待望の3rdアルバムが2005年初頭に発売予定です。ハルシノジェンの公式サイトによるとこのアルバムがラストになるらしいです。久々のアルバムは嬉しいけどラストなのがショック。

ジャンル:

DOWNTEMPO

キーワード:

サイケデリック、チルアウト、エスニック、叙事詩的な

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